バンド・パス(Low Pass Filter)の切り替えリレードライバーのIC交換で動作が確認できました。
去年の10月くらいに・・経年劣化?によると思われるリレーコイルと並列に接続されているRFパスコンが豪快に煙を上げ破壊、さらにそばのリレーが1個とダイオードも破損。リレーとダイオードは互換品が手元にあったので交換してフィルター基盤の修理と、基盤単体での動作は確認しておりましたが11月末の日本への帰国と重なりしばらく修理机の上に置いていました。クリスマス・正月と子供たちがみんな帰ってきていたので正月明けまで修理を保留していました。下の写真の上部右側、灰色の同軸コネクター右側のコンデンサーが見事に蒸発しています。左上の白いリレーは問題なし、清掃だけで大丈夫でしたが、右上から左下に黒く大きくボケているのがバンド・パスフィルター切り替え用のリレー。こちらはコイルが断線、ダイオードが何と短絡状態でした。
正月明けにバンド・パスフィルターを組み込んで動作テストしたら、修理したはずのフィルター・ボードからバンド切り替えによるリレーの動作音がありません。良く測定すると、フィルター・ボードへのリレーコントロール信号線に電圧が見えません。回路図を見るとリレー・ドライバーIC(8チャンネル)があり、そこに目を向け・・・ICからの出力電圧を測定するとどのチャンネルも電圧が出ていません。もしかしてさらに上流となると・・足が四方に沢山あるICとなるので、さすがに私の技量ではそこまでの修理できません。祈りながらドライバーの入力側を測定すると・・こちらは、バンドを変えるごとにしっかり制御信号が確認されました(ホッ)。
というわけで・・RF信号の制御線への侵入でDriver ICが破損したと結論付け、早速ICの手配を始めたのですが・・いつものように米国では見つけられません!前回のMRF150 の時のようにE-Bayで調べると深圳に沢山ある模様。そうそく注文、値段は5個で$7くらいで送料を入れても$9前後と格安。ただ・・オーダーしたことのある人はわかると思うが、手に入れるのに時間が掛かる。最初の予定では・・2月中旬以降とのことだったが、なんと・・今日1月28日土曜日に普通郵便で配達されメール・ボックスに入っていた。
遅い午後、今日のうちに修理できればとIC-PW1のケースを開け、うまい具合部品の部分がボードをはずさなくても見え、どうにかそのままで行けそう。
部品を基板から取り外そうと・・足をカッターで切っていたら・・・まずいことに、Pin1 とPin2が接続され基板上の細線が基板から外れ断線。困った困った…どう修理しようか悩んだ挙句、ICそばの1㎜にも満たないようなプリントされた箇所に細めのより線の1本だけをどうにかはんだつけして、それをICのピンに直付けという芸当をやってのけました。当然、爺の目はただでさえ見えないですから、高倍率のルーペ越しの作業でした。
今考えてみると、こんな無謀なことが良くできたものだと驚いています。かろうじてついてるようですが、左側の下の方からリレー・ドライブ用の電圧が出てるのを確認。今度は、バンドを変えるごとに・・リレーの動作音が聞こえます(ホッ)。此処で、IC-PW1のケースをすべて閉じ、動作テストです。FTDX-101MPと接続してIC-PW1のスイッチをOn。バンドを手動で帰ると制御パネル上でバンドが変わっているのが確認できた。Yaesu-Icomですから、バンドのつなぎが良くありません!
IC-PW1のバンド・スイッチをAUTOにして、FTDX101の出力をさいていの5W に設定してすべてのバンドで試験。バンドは自動交換している。
次はIC-PW1の増幅動作テスト。まずは・・無信号入力時に異常な電流が流れていないことを確認し、まずは入力5Wで試験。出力は・・100W確認できます。やったぁ・・・。すべてのバンドで動作確認。その後次第に入力を増やし・・~13W入力で連続出力500Wを確認できました。FT8での運用はこの辺で止めておくことが多いです。
無事修理・動作確認終了です。今のところは問題なし!!!試しに30mと40mFT8で数局とQSO問題なく動作していることを再確認。
今更ながら半導体アンプの静けさと、迅速な起動には頭が上がりません。40+年選手の球アンプはメインテナンスや修理は簡単ですが、球が温まるまでの待機(180秒)それにバンドごとの調整が必要なことと比べるとIC-PW1の使用感は雲泥の差です。
これで、3Y0Jにはぎりぎり間に合いそうです!!!!無事の到着と安全な荷下ろしそれに設営できることを祈るばかりです。