昨日の測定は、ケーブル設置のための長さ確認のためのでしたが、実際の伝送損失も測定すればよかったなとあとで反省。
資料から50㎒の損失は60mあたり、1.0db前後と判明。1.0dbというと・・あんまり気にしなくてもいいのだろうけれど・・%での損失は20%と高い。1kW入れても800wしかケーブルの給電端には届かないことになる。つまり200Wの電力はケーブルを温めることになってしまう。2重シールドケーブルなので電波が同軸から放射されるロスは少ないと考慮する。
損失が気になってひとサイズうえのLMR-900(外径22㎜)というケーブルでは・・60m長の損失は0.8dbになりわずか0.2db改善されるのみだ。一つ小さい10D相当のLMR-400(外径10.3㎜)では・・損失は1.8db(34%減)ほどとなってしまう。
ここで長いブーム長のInnovaAntenas の6m YAGIの利得とブーム長の例をみると、
6エレ ブーム長 6.7 m 利得 12.49 dbi
7エレ ブーム長 9.4 m 利得 13.37 dbi (+2.7mで +0.88db)
8エレ ブーム長 12.5 m 利得 14.05 dbi (+3.1mで +0.68db)
このように1dbの利得を得るのに長竿の八木になってしまうことを考えると・・同軸の1dbの損失も見逃せなくなってしまう。1dbの損失はブーム長にしてほぼ半波長(3m)と匹敵するほどである。
損失を減らすには太めの同軸を使用し、同軸長を短くするのが1番の方法だろうが・・アンテナの高さも欲しいところで、無線室をタワー直下近くに設置するとかの方法もあるが、なかなかそうもいかない。私のところは残念ながら無線室は家の中でも一番タワーから離れたところにある。20mのアンテナ高としても・・タワーの根元から2~30m余分の同軸を引くことになってしまう。
同軸ケーブルの通過損失の測定はNanoVNAのPORT1,PORT2の端子に実際測定する同軸に接続する変換コネクター並びにケーブルを接続してSWEEP 範囲を1~101㎒ 1㎒刻みの設定でCalibration /校正を取る。
測定結果は @1㎒ -0.22db #1@30㎒ -0.96db、#2@50㎒ -1.20db #3@100㎒ -1.62db残念ながら資料から予想した-1.0dbからさらに0.2dbほどの余分な損失があるのが判明。
HP社の12.4GHZ まで使用できる校正されたN-TYPEの10dbのAttenuatorの特性をNANO-VNAで測定結果を示した。@1㎒ -9.947db、@30㎒ -9.949db @50㎒ -9.948db,@100MHz 9.941dbという測定結果だった。測定の周波数範囲では~0.05db程度の誤差の範囲の測定結果であることが確認できる。
下の写真は10db-Attenuator 測定時の様子です。