2021年5月15日土曜日

Eimac の4CX600Jという送信真空管

 Eimac というと無線歴50年前後の私たちの世代のアマチュア無線家にとっては多少の思い出や、いつかはEimacの真空管を使ったリニアアンプを作って使ってみたいと思った人は多くはないにしてもいられたかと思います。当時の日本では送信最高出力が500Wだったこともあり6KD6を4本使用したり専用の送信管572Bを2本使ったガラス管真空管のリニアが主流だったように思えます。そんな時ガラス管とは違ったメタルセラミック菅の4CX1000Aを使ったコリンズ社のリニアアンプ ”30S1” の内部はとても精悍に見えたのを覚えています。

4CX1000の真空管自体も当時はとても高価なものでしたが、それ用の専用ソケットも真空管と同じくらい高かったように覚えています。

写真では、4CX1000Aの弟分でむしろあまり目にすることがないEimac社製4CX600Jの真空管、ソケット、チムニーを紹介しています。4CX1000では電極がピンではなくリング状になっており、そのソケット自身も4CX600Jのソケットと比べると複雑な構造になっています。


ソケットにさした状態で真空管の下部に4極管のスクリーン・グリッドのリング状端子に爪で触れるように接続されています。それとソケットの隙間を通して冷却風が真空管下部より強制的に送られ真空管の陽極(フィン)を通り抜けて冷却されます。その風が効率よく真空管を通過するように・・真空管に後部に置いてあるチムニーを真空管を覆うようにかぶせて使用します。

この真空管の陽極損失は600Wで、十分に冷却された場合には1本でRF出力1.1kW(2500V,680mA)を得られるそうです。

Eimac の1971年のTechincal Dataから抜粋。

運用の点では・・一度Solid Stateのリニアアンプを使い始めると、とても便利でもう真空管アアンプを使いたいとは思はなくなってきました。それでも、いつかはと思っているのですが・・もう多分に使いそうにない気がします。もし、4CX600Jを使ったアンプをお持ちの方や、あるいは実際に作ってみたいという方がいられましたらご一報ください。NEWではありませんが・・1ダースほど手元にあります。
4CX600JAという球(タマ)がありますが、4CX800のように一回り大きめのヒート・シンクを持っていて冷却効率が良いようです。




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